善意✨ 裏話③
一年を振り返るように、ニュースでインタビューをさせていただいた方々を拝見いたします。
今年もお陰様で充実した日々を過ごさせていただきました。
心理学者のバーバラ・フレデリクソンの「広がりと生みだし理論」というものがあります。
この理論は、ボジティブな感情の時は全体へと注意が向かうのに対して、ネガティブ感情の時は要素に注意が向いてしまうというもの。
つまり…
ネガティブ感情は、創造的思考や身体的活動量を低下させ、視野を狭くしていきます。
最近はニュースを見ると暗いものばかり。
ニュースは明るいものはやらないというイメージすらあります。
ネガティブな感情になりやすい状況なのかもしれません。
実際にインタビューを受けてくださったプロの方がニュースに取り上げられ、批判をされているのを見ると…
「違うのになぁ」
と思うことが多々あります。
50人目のプロである萩生田さん。
政治家を引退して奥様とゆっくり過ごしたいと思っていらっしゃいました。
続ける理由は、
「まだ皆さんに何もお返しができていないから」
とおっしゃいます。
私が学校で聞く子どもたちの声に、目をじっと合わせながら深く頷きます。
不登校だった子どもが堂々と卒業していったという、萩生田さんの思い出話も伺います。
私たちの後にも会議はぎっしり。
そんな中で10分の延長をしてしまいました。
でも最後は私たちに笑顔で「頑張ってね」と声をかけ、次の会議室へ入っていかれました。
きっと、ご自分の時間を削って今回の延長時間を調整するのだと思います。
63人目のプロである清水寺の森さん。
緊張する私に、
「かしこまらなくいいから。何でも聞いてください」
そんな風に声をかけてくださいます。
今回も予定していた時間を超えています。
それでも終始、笑顔で対応してくださいました。
森さんとのインタビュー後には、窓口になってくださった方がお話をしてくださいます。
教員である私たちが自費で取り組んでいることを知り、心配までしてくださいました。
私たちがインタビューをさせていただいている方々は、皆さんボランティアです。
“売名”なんて言えるほど私に力はありません。
私はまだ無名です。
拡散力もありません。
ただ、ただ、
“子どもたちのためなら”
とお時間をくださっています。
温かく、心の大きい方たち。
インタビューをお願いすると
「ギャラは?」
「謝礼金は?」
と聞かれることがあります。
もちろん、お仕事の邪魔をして伺うわけですから、その質問は当然のこと。
でも70名の方々にはその質問はありませんでした。
尋ねられた際は
「無料でお願いしているのです・・・」
と伝えると多くの場合は音信不通になります。
だから余計に有り難さを実感します。
この「有り難い」という思いは子どもたちも実感していました。
子どもたちは社会の温かさを実感します。
その温かさを知った子どもたちは自然と、視野が広くなっていました。
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