🏫特別支援教育の充実について🏫

プロの方に「インタビュー」をさせて頂いた時、

「全ての教員は特別支援教育の理念を知るべき」

と話してくださった時があります。

そうおっしゃって下さったことにとても嬉しく思いました。

現場では志のある先生が

「特別支援教育」

の重要性を感じ、勉強し続けています。

一方で、まだ「特別支援教育」というものをまだ「一部の子ども」だけを対象にしているとしか思っていない方も多いのが現状です。

私も若かりし頃、恥ずかしながら…

「特別支援教育」と「特別支援教室」を一緒に捉えており、

「特別支援教室の担当ではないから、私には必要ない知識」

という考えを持っていたのも事実です。

実際は「特別支援教育」は全教師の教育の根底になければいけないものでした。

特別に支援をしていく方法が「特別支援教育」です。

通常の学級においても、落ち込んで悩んでいる子どもや、友人とケンカしてしまいイライラしている子どもの、特別に起きた出来事への対応の仕方にもなっていく技術です。

例えば…

ケンカをしている生徒に昔、ある先生がこのような対応をしていると聞いたことがあります。

教師：「どうした？」

生徒A：「Bが悪口を言ってきます」

生徒B：「言ってねーし」

生徒A：「バカって言ったじゃねーか」

生徒B：「はっ！？言ってねーし」

教師：「わかりました。あとで一人ずつお話を聞きます。先に手を出したのは誰ですか？」

生徒B：「Aが先です」

教師：「そうなんですね。Aくんが先に手を出してきたんですね」

生徒A：「Bが先に悪口言ってきたんです」

教師：「Aくん。暴力はいけません。何を言われたか知りませんが、手を出した方が負けです。手を出したことをBくんに謝りなさい。」

生徒A：「…」

教師：「何で謝らないんですか？

Aくん。昨日も同じことがありましたよね。その時、先生は何て言いましたか？

覚えていますよね？

さぁ。謝りなさい。」

前の学年の先生から聞いていたり、他の先生から

「要注意だよ」

なんて言われてたりすると、生徒の詳しい聞き取りをせずに、より教師側の決めつけは増してしまいます。

Aくんにとって

「話を聞いてくれなかった」

「自分は先生から信頼されていない」

「自分は大切には思われていない」

「自分はどうでもいい存在なんだ」

「どうせ僕なんて…」

そんな思いが連鎖し始めます。

教師は早く解決してあげたいという思いで行った指導であっても、気づけば子どもに対して攻撃している場合があります。

もし、特別支援教育の観点から物事を見ていれば、手を出してしまった背景が気になってきます。

Bくんの悪口を言っていた背景が気になってきます。

そして、周りにいた人たちの様子が気になってきます。

もしかしたら、この文章を読んでくださっているあなた様は、他にも気付かれた点があったかもしれません。

障害を持った子どもだから「〇〇しなければならない」ではありません。

「障害」とレッテルを貼るから見えなくなってしまうことがあります。

障害ではなく「個性」です。

もしAくんがいわゆる、ADHDだったら？

もしBくんが学級委員だったら？

そんな「肩書き」がない方が、物事を括らずにその子たちの「背景」を気にしませんか？

例え、特別支援学校の先生であっても…同じこと。

「背景」に気づくためには？

子どもたちの本音を引き出すためには？

子どもたちが「安心」を抱くためには？

そんなことを考えながら、私自身、勉強の毎日です。