「通級」と「特別支援学級」の違いとは⁉️
通級指導教室も、徐々に認知度が上がってきたように感じます。
その一方で「合理的配慮」や、いわゆる「発達障害」という言葉は一周した感じもあって、偏見や対応不足を感じることが出てきました。
現場では、「通級指導教室(以下、通級)」と「特別支援学級」を混同して捉えられるような先生も少なくはありません。
それぞれにとてもステキな支援方法があり、充分にその効力が発揮されればとても魅力的な教育が実現できると思います。
混同する先生方の多くは、「通級は特別支援学級の前段階」という認識。
もしくは、「特別支援学級から一般学級に籍を移す際のリハビリ的な場所」という捉え。
もしそうであるのなら…
通級と特別支援学級のカリキュラムがもっと似たり寄ったりになるはずです。
実際は対象とする子どもが違ったり、内容も異なります。
ただ…
通級は制度的に歴史があるわけではありません。
「何をやるか!?」
ということについて、各教科の教科書的なものはないので、漠然とした大枠のみ。
どのように通級を運営していくかは各担当者の裁量です。
“リハビリ的な場所”
という大多数の認識は、実態に合わせるようにやがて明文化される可能性はあります。
なので!
今の段階でより多くの方にその違いを知ってもらい、少しでも子どもたちの自信につながる支援の実施がかなったら…という思いで書かさせていただくことにしました。
まず…
特別支援学級とは、
「子どもの一人一人のニーズに応えた指導」
を行なっていく学級です。
例えば、音楽の授業ではみんなと一緒に歌いたいのだけど、算数や理科は2つ下の学年からつまずいてしまって〜
という場合、音楽の授業については一般の学級で学習。
それ以外の教科については特別支援学級で過ごすのですが、特に算数や理科については、2つ下の学年の学習から細かく学習をしていきます。
これは、学年で分けられていない特別支援学級だからこそできる支援になっていきます。
少しオーバーかもしれませんが…
まさにオーダーメイドのカリキュラムを組んでもらえる学級なのです。
通級指導教室とは、
「困難を改善・克服するために、一人一人の課題に応じた支援」
を行う場所です。
例えば、友だちができなくて学校に自分の居場所を感じない〜
という場合、コミュニケーションスキルを高める練習をしたり、心の安定を図るために不安だと思っていることを吐き出す場にしたりします。
通級指導教室では1人の担当者に対して基本的には1人の子どもだからこそ、話しやすい環境がつくられます。
こういった相談があった場合の私の行っている通級では、身近に友だちの必要性を言っている人はいるかを尋ねます。
いる場合がほとんど。
でも、言ってくれている人は「友だちがいない」ことを問題視しているのではなく、その子自身が寂しく思っていないかを心配して「友だち」を解決策のように伝えてしまっているケースが多くあります。
そこの「想い」を理解することで、本人の表情は明るくなり、色々なことへ挑戦的になります。
まだまだ制度的な違いがありますが、長くなってしまったのでここで割愛させていただきます。
もし、何かご不明な点がありましたら、ぜひお問合せいただけたらと思います。
0コメント