100人のプロの34人目のプロ‼️

「ウッドショック」

と言う言葉をご存知でしょうか?

「ウッド」は「木」なので、文字通り「木のショック」のことですが…

世界的に家の建築などに使用する木材が不足しています。

このウッドショックにより、家を建てようとした人はショック前の2倍以上に費用がかかってしまっていたり…

価格が上がっても木材があればいいのですが、木材がなく途中でストップしてしまっている住宅もあるそうです。

コロナ禍でアメリカなどの木材工場がストップしてしまったことをきっかけに、世界的な木材不足となりました。

また、ウクライナなどの影響もあって更に品不足となっています。

こんな話をしていると…

「自然保護のためには木を切らない方がいいのだから」

とむしろ、ウッドショックのままの方がいいと思う方もおられるかもしれません。

しかし…自然との共存とはとても複雑なもので。

木は切ってあげることも重要なのです。

植物の生命力はとてつもなく強く、新しい木もどんどん生えていきます。

あるがままの状態にしておくと、木と木の間は密集してしまい木の根元まで太陽の光が当たらなくなってしまいます。

その結果、木は根をしっかり張れず土砂災害へと繋がっていきます。


本日のプロはそんな土砂災害を防いで、私たちを守ってくださっている「林業のプロ」Aさん。

日本の未来を支えるAさんから、未来ある皆さんにエールです。


◯子どもの頃の夢

「家を継げと言われていた」


お父様から継ぐように言われていたため、新たに何かをやっていきたいと言う気持ちはなかったそうです。

お父様の代から始まった牧場。

継ぐために農業高校へ進学しました。

「いい」とか「イヤ」とかそう言う選択肢はありません。

休みがなく、お金もなく、遊びにも行けず…

でも

「やってやるわ!」

その気持ちを持ち続けていました。


◯今の仕事に就いたきっかけ

「倒産一歩手前」


牧場のお仕事は、朝は餌やり。

昼過ぎには掃除をすると言う感じでした。

それだけではなかなか厳しい経営なので、昼間の空いている時間を有効活用していきます。

Aさんは牛や馬を売る馬喰(ばくろう)を始めていきます。

馬喰とは、牛や馬の価値をあまり知らない人のために、売買を代わりに行ってあげると言うもの。

そのため、詐欺に近いようなことをする人も…。

仲介役として活躍する人もいれば、いい加減なことをしていく人もいます。

牛一頭の価格は、品種や大きさによって様々ですが、車1台分の価格だそうです。

まれに1,000万円の値がついた牛も…。


Aさんは山師(やまし)もやっていきます。

山師は材木の馬喰のような存在。

馬喰と山師で生活は安泰。

となりたかったのですが、そうはいきませんでした。

Aさんは二十歳そこそこ。

上手く交渉をしているようで、なんだかんだで相手のことを思いやった結果に。

儲けるつもりが損をしていきます。

気づけば借金も膨らんでいき…

牧場を閉めていこうかとまでなっていきました。


家族3人がそれぞれできること以上に働きます。

Aさんは土木関係のお仕事も行きました。

1日1万円のお仕事。

1万円を稼ぐにも目一杯働きます。

それでも月に30万円。一向に減らない借金。

当時は年に3日くらいしか休みはありませんでした。

借金をしているという噂は広がります。

その噂は尾ビレ背ビレがつき、事実とは違うことが真実のように語られるようになっていきます。

困ってもどこもお金を貸してはくれません。

にも関わらず、返済期日は情もなくやってきます。

稼がなくてはならない。…

さらに収入を増やすべく、お父様が昔やられていた林業をAさんも始めてみます。

地主の方に許可を取って山へ行き、雑木をカットして業者に売りに行きます。

林業は頑張れば頑張った分だけすぐに金額へと反映されていきます。

一日の労働時間の縛りはありません。

休日の補償もありません。

しかし働いた分、対価があります。


コツを掴み、ノウハウを身につけ、林業を「楽しい」と感じるようになっていきました。

とにかくガムシャラに。

月に200万円の返済をしていた借金も月々150万円の返済へと徐々に減っていきます。

借金は確実に減っていき、同時に技術は磨かれ、経験を積んでいきます。

月々の返済が楽になった分を、道具などの購入資金に充てていきます。

その投資が次なる利益へと。

牧場の経営をやめ、林業一本に。

借金は返済し、その力が次への挑戦への追い風となっていきました。


◯今、自由に選べるとしたら何の仕事をしてみたいか

「山の仕事がいい。昔は反発していたけど…」


お父様が「継げ」とおっしゃったから継いだ…

でもそのお仕事は次第に自分を象徴するものとなっていきました。

しかし、Aさんは輸入材に頼りきっている林業の現状に危機感を感じています。

ウッドショックによって輸入材が極端に減った際、国産材で補いきれませんでした。


「緊急事態においても自分たちで立ち上がれるだけの力を持っておかなければ」


林業は他の産業に比べて「補助金」が多く出ます。

深刻な人材不足や、そのことによる荒地を防ぐため。

その結果、ある林業従事者は補助金だけで生活を賄えることができてしまっています。

補助金で生活ができているのだから、材木が売れなくても良い訳で…

無料同然に業者に提供することもあるそうです。

消費者にとっては価格が安くなることは嬉しいことかもしれませんが…

それは林業の技術力向上や、製品の向上の足かせとなってしまっています。


Aさんは言います。

「 『業』 としての林業をやっていきたい」


『業』とは「原因」・「行為」・「結果」・「影響」を総称する言葉。

なぜ生活ができているのか!?

なぜ売れるのか!?

その原因と結果につながりがなければ『業』ではありません。

影響は次なる原因やきっかけに変わっていきます。

もらえるはずの補助金を敢えて貰わず、『業』としての流れのある「林業」を、Aさんは貫いていきます。


◯落ち込んだ時、どう乗り切るか

「その人がどうにもできないことはその人には起きない」


借金返済のために色々な所で働いた中の一つに、土木の仕事がありました。

その事務所に貼られていたカレンダー。

何もなければ素通りしてしまう所にあるカレンダー。

Aさんはそのカレンダーに目が止まります。

牧場を閉める一歩手前の時、カレンダーに書いてあった言葉がAさんを救います。

特に信仰心があるというわけではありませんが…

今の現状を少し俯瞰して見させてもらえた言葉でした。

「乗り越えられる」

自然と思えたそうです。

その後も大変なことがあって際には

「その人がどうにもできないことはその人には起きない」

この言葉を思い出し、乗り切ってきたそうです。


◯発達個性を持った子どもたちへのエール

「息子と話していると楽しい。

 笑い合っていられる。 」


発達個性を持った息子さんがいらっしゃるそうです。

社会人になり、就職をしています。

息子さんの高校は地域の違う私が聞いても

「そちらなのですね」

と知っているくらい優秀な学校。

卒業後は自分の持ち味を活かして、お仕事を頑張っているそうです。

夕飯の時、Aさんは

「仕事どうだ?」

と尋ねるみたいで…

息子さんが最近起きた会社でのハプニングを伝えます。

Aさんは

「それ大丈夫?」

と笑いながら反応するそうで…

がかけがえの無い大切な時間になっているそうです。


ハプニングもちょっと時間を置けば、自分を、周りを、楽しませてくれるものになっているのかもしれません。

嘘や作り話ではなく、素直に話せる純粋さが会話を弾ませます。

上手に表現しなくても、面白く話を組み立てなくても、素直に話せることが心の通ったコミュニケーション。

あなたはあなたのままで充分に魅力があるのですから。


◯インタビューをして

知っていましたか?

ウッドショックはあっという間に終わりを迎えました。

材木の価格は今年の夏には元に戻っているそうです。


ウクライナ関連でロシアから材木が入らなくなる。

そんなことも叫ばれていました。

しかし、中国やベトナムを経由して変わらず入ってきているそうです。

危機は脱しています。

正常に稼働しています。

しかし…

なぜまだ私たちの購入先での価格は戻っていかないのでしょう?

どこがどう儲けているのでしょうか!?


地球温暖化対策で木を保護しようとする流れがあります。

CO2削減のためには植物の力を必要としていますが…

大きくなり過ぎた木はCO2を吸収しようとはしません。


林業を支援するための補助金も、林業を衰退させている一端を担ってしまっている真実。

世の中の恐怖を煽り、便乗して価格が上がっていく真実。

過度な森林保護が自然を保護するとは限らない真実。


知ろうとしなければ知ることのできない真実。

知らなくても時は過ぎていきます。

わからなくても世の中は回っていきます。

ただ…

「知らないまま」

「分からないまま」

そのことの代償はなんなのでしょうか!?


プロの方々に教えて頂く真実を、一人でも多くの子どもたちに伝えていきたい。

エールを必要としている子どもたちに。

未来ある子どもたちに。

このエールがきっかけとなるように。



心の筋トレ部

教員であり公認心理師である片野とさとぶーが「心の筋トレ」を実務で実践させていただいています✨皆さんの自己免疫力💪を上げ‼️予病に貢献できるよう、情報発信していきます✨

0コメント

  • 1000 / 1000